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ネオナチュラルは、代表である私がアトピーだった自分の娘のために石けんを手作りしたことから始まりました。
お医者様に診てもらいながら、処方された塗り薬や勧められたボディーソープなどを使いました。
薬を塗るといったんよくなるものの、すぐにぶり返してしまう…。 なぜ娘の肌は、一向によくならないのだろうか?
私は、徐々に使っていたボディーソープやシャンプーに疑問を持つようになりました。
このことをきっかけに、洗浄剤やスキンケア製品、肌のしくみ、肌によいといわれる自然素材について調べ、研究をしていきました。 販売されている一般的な洗浄剤やスキンケア製品の多くは、石油化学産業の発達とともに生まれた合成界面活性剤の力を利用した製品です。生産効率を重視したこれらの製品は、人の肌の働きを考慮せずに作られたスキンケア製品であり、私は、「このような製品が肌に影響しているのではないか」と考えたのです。
さらに調べを進める中で、マクロビオティックや東洋医学・漢方なども学び、そこに自然の力を尊重するという共通した考え方があることを知りました。素材や食材は部分ではなく全体をそのまま取り入れてこそバランスがよく特別な効果が得られるとする「一物全体」の考えに出会ったのもこの頃です。 「肌によい自然素材をそのまま使った石けんを作ることができたなら、娘の肌もよくなるのではないか」。そう思うようになりました。そしてたどり着いたのが、肌の働きを邪魔せずやさしく洗い上げる「馬油石けん」を手作りすることでした。
この手作りの石けんは徐々に口コミで広がり、とても多くの敏感肌の皆さまに愛用されるようになりました。
そんな考えのもと、多くの敏感肌のお客様からご要望を受け、成分や製法にこだわりながら、今ではベストセラーとなる「Natures for ヒーリングローション」などさまざまなスキンケア製品を開発していきました。
さらに、より安全安心で栄養豊富な原料を安定的に調達するために自ら有機農場をつくり、主原料であるへちまを中心に栽培するようになりました。 今日でも、私をはじめとするネオナチュラルのスタッフたちが、その地域に住む方たちの協力のもと自ら土作りを行い種を植え、良質なへちまを育て続けています。
私たちの農場には良質な原料を栽培すること以外に、2つの目的があります。
一つは、へちま水の収穫や田植えといった体験会を通して、ネオナチュラルの製品を使っていただいているお客様ご自身にも、自然のなかで汗をかく楽しさと、人間が持つ自然な美容サイクルを体感していただくことです。 「汗をかき、その結果、健康になり肌もきれいになる」。これこそが人間が本来もっている美しくなるためのサイクルです。私たちのお客さまにもぜひこのことを感じて欲しい!そんな想いから、農場ではさまざまな体験会を開催しています。
そして2つめは、皆さまに里山での生活に触れてもらうことです。 里山とは、ひとがほんの少し手を加えて利用している山や森のことをいいます。その山や森に続く田んぼや畑なども、広い意味で里山と呼ばれます。ひとが手を加えることで森は荒れてしまうことなく植物や動物が住みやすい環境を保つことができ、ひともまた自然の恩恵にあやかることができるのです。
都会暮らしの中で健康や環境問題に関心の高いひとたちが取り入れようとしているロハスな生活は、実は、里山では日常的に行われていることです。 美しい里山には、「自然に抗わず、その力を生かす暮らし」と、「人間が楽しく美しく生きていくための文化」があるのです。
これをぜひ、若い世代や子どもたちにも体感してもらいたいと考え、その機会を定期的に母袋有機農場にて設けています。特に子どもたちには、大人になったときにごく当たり前に自然に親しめるように、土や虫や植物などと触れ合う体験をしてもらいたいと考えています。
しかし、そんな素晴らしい場所である里山は、どんどん減っています。 里山がなくなってしまうと、そういった素晴らしい文化も失われてしまいます。 自然の力を生かした、楽しく美しい生き方が当たり前にある里山の暮らしを次の世代にも残したい、という強い想いがあります。 里山を存続させるために、里山の文化を体験してもらう活動を続けていくためにも、これをネオナチュラルの一事業ととらえ、一層力をいれて取り組んでいきたいと考えます。
自然を敬い、その力を生かしていく。 結局、それが自然の一部である人間の理想的な生き方であり、その上に美しい肌は成り立つものなのだと私は考えています。
株式会社ネオナチュラル 代表取締役 高柳 昌弘
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